■インボイス制度:課税事業者が最初の3年の猶予80%控除で損失のない買値(原価と税込価格)
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■ 課税事業者が最初の3年の猶予80%控除で損失のない買値(原価=税抜価格、仕入れ価格、税込価格)
x
円 = [インボイス前の仕入れ金額(税込み)]
y 円 = [インボイス後の仕入れ金額(税込み)](80%の控除で100%控除と同じにした時の税込価格)
<消費税10% の場合の計算式>
(x(1-(10/110)))/(1-(8/110))=y
または
仕入れ金額(税込) x 1.0784313725490196 を掛ける(小数点の位置に注意)= y
<消費税8% の場合の計算式>
(x(1-(8/108)))/(1-(6.4/108))=y
または
仕入れ金額(税込) x
1.06299212598425197 を掛ける(小数点の位置に注意)= y
例えば
原価100円の110円(10%税込)の仕入れの場合 > 約 107.843円(10%税込)にする。
(※これは値下げする時の最低ラインだ)
※間違っても原価の 100円(税抜き)を買取価格にしてはいけない。
なぜなら 100円を買取価格にした場合、非課税項目以外は消費税はかかっているので 100円(10%税込)が買取価格となり
この時の原価は 90.9円となってしまう。
更に消費税9.1円から80%控除できるのだから明らかに下げすぎだ。
この
107.843円(10%税込)未満の金額の場合、独占禁止法、下請法に触れ、買いたたきとして違法になる可能性がある。
<計算など詳しくは下記を参照>
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■インボイス制度 2023年10月01日~施行された場合
そもそも簡易課税がある限りこの制度を導入しても意味がない。
中止がベストだが、施行された場合どのように対処するのか各々の判断でしてくれと言うばかりで
具体的な方法をWEB上で見つける事はできなかった。
それ自体は私の努力不足かもしれないが自分で考えてみた。
<免税事業者がインボイスを導入しなかった場合>
(売り) > (買い)
免税事業者 > 課税事業者 ☓ 問題あり
免税事業者 > 免税事業者 ○ 問題なし
免税事業者 > 消費者 ○ 問題なし
課税事業者は仕入れの消費税の控除がないと困る。
なので適格請求書発行事業者の登録をする。多くの労務と時間をついやすが、そこに生産性は何一つない
作るのは経費を赤にするだけだ。
ここで問題となるのが免税事業者だ。
免税事業者が課税事業者となり、さらに適格請求書発行事業者の登録をし、
適格請求書(インボイス)を交付してもらわないと消費税を控除できない点にある。
つまりインボイス制度は免税事業者に消費税を多く払ってもらう。という一点のみになる。
結論からいうと免税事業者は課税事業者にならなくていい。
収入は少し減るが、面倒な労務を強いられ、更に多くの消費税を支払う事はない
収入1000万を超えたら課税事業者になればいい。
(ただし、仕入れ値が売り値の50%を大きく超える場合は消費税を多く支払っている事になるので
課税事業者になり本則課税で控除た方が得になる)
しかしそれでは免税事業者と取引のある課税事業者が困る
そこで課税事業者が免税事業者から仕入れた場合、金額を具体的にどのようにしたらいいか考えてみた。
損失のない値下げ仕入れだ。
それによって免税事業者の収入が減ることは十分念頭においてもらいたい。
可能ならば上の者が下の者を守る形が望ましい。
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■ 課税事業者側(本則課税は売上の消費税から仕入れの消費税を引いた差額を払う。簡易課税の場合、控除はない、赤字でも還付されない)
■<消費税10%の場合>---------------------------------------------
100円(税抜き 原価)
110円(10%税込み)= x
80%の控除で100%控除と同じにした時の税込価格 = y
●計算式(消費税10%)
(x(1-(10/110)))/(1-(8/110))=y
または
仕入れ金額(税込) x 1.0784313725490196 を掛ける(小数点の位置に注意)= y
例:100円(税抜き)110円(10%税込み)
(110(1-(10/110)))/(1-(8/110))
y は
107.843137254901961円となる
試し算
仕入れ値(税込)から10%の税金を求める
107.843137254901961*10/110
80%の控除を算出
(107.843137254901961*10/110)*80/100
控除額は 7.8431372549019608円となる
原価から控除の金額を引く
107.84313725490196-((107.843137254901961*10/110)*80/100)
99.9999999999999992円
つまり10%の消費税の場合
これまでの110円(税込み)を約107.84円(税込)とすれば損失はない。むしろ利益が出る。
80%控除なら単純に108円(税込)でいいのでは?
と考えるかもしれないが、税込みでの価格変動は同時に原価が変動するので上記のような計算となる。(末尾にその計算式)
※これは値下げする時の最低ラインだ。
※この時点で既に免税事業者には基本的には損失が出る
この買値の金額 107.84円 未満の場合、
例えば単純に 消費税分10円 を引いた 100円 を買値とした場合
非課税項目以外は消費税はかかっているので 100円(10%税込)が自動的に買取価格となり
この時の原価は 90.9円となってしまう。更に消費税9.1円から80%控除できるのだから明らかに下げすぎだ。
値下げが極端なものとなるので 独占禁止法、下請法に触れ、買いたたきとして違法になる可能性がある。
しかし、可能ならば痛み分けとして考えた場合、80%を90%の控除として計算すれば最も問題ないだろう。
控除できない20%を半分づつにして損失を半分にするという考えだ
▼補足:90%控除と同じにする買値(税込価格)= y
▼<消費税10%の場合>-------------------------------------------
(x(1-(10/110)))/(1-(9/110))=y
または
仕入れ金額(税込) x 1.08910891089108911
を掛ける(小数点の位置に注意)= y
▼<消費税8%の場合>--------------------------------------------
(x(1-(8/108)))/(1-(7.2/108))=y
または
仕入れ金額(税込) x 1.07142857142857143
を掛ける(小数点の位置に注意)= y
●原価(税抜き)を計算する場合(y = 税込価格)
<税込10%の場合>
y-(y*10/110) = 原価(税抜き)
<税込8%の場合>
y-(y*8/108) = 原価(税抜き)
ここまで書いて理解できない人は、このように言うかもしれない
「いや、7.84円の控除より10円の控除の方がいいでしょう」
あり得ない。その人は控除の金額しか見てない。
売上の金額が同じ場合、仕入れの金額が少なけれ少ないほど儲け(利益)が出る。
事業者がコストダウンを図るのは当然だ
つまり、 110円 を 107.84円 にコストダウンした形になる。
またメリットとして、本則控除のようにあらゆる項目をチェックしたり書類を保管したりする事はない
これまでの帳簿で、マクロか関数に上記の数式(計算式)を変更するだけだ。
課税事業者になった面倒な元免税事業者より、値下げを了承してくれた免税事業者の方がはるかにいい。
●アナログの場合、割合は同じなので
10%の場合 仕入れ金額(税込み) x 1.0784313725490196 を掛ければいい(小数点の位置に注意)
■<消費税8%の場合>---------------------------------------------
100円(税抜き 原価)
108円(8%税込み)= x
80%の控除で100%控除と同じにした時の税込価格 = y
●計算式(消費税8%)
(x(1-(8/108)))/(1-(6.4/108))=y
または
仕入れ金額(税込) x 1.06299212598425197 を掛ける(小数点の位置に注意)= y
例:100円(税抜き)108円(8%税込み)
(108(1-(8/108)))/(1-(6.4/108))
y は
106.299212598425197円となる
試し算
仕入れ値(税込)から8%の税金を求める
106.299212598425197*8/108
80%の控除を算出
(106.299212598425197*8/108)*80/100
控除額は 6.29921259842519686円となる
原価から控除の金額を引く
106.299212598425197-((106.299212598425197*8/108)*80/100)
100円
●アナログの場合、割合は同じなので 8%の場合 仕入れ金額(税込) x 1.06299212598425197
を掛ければいい(小数点の位置に注意)
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■ 免税事業者側(仕入れの消費税は払っている。売上の消費税との差額は免除されているが、赤字であっても還付されない
また、仕入れ値が売り値の50%を超えている場合、同じ割合の課税事業者より多くの消費税を払っている事になる)
107.84円(税込10%の場合)
●原価(税抜き)を計算する
107.84-107.84*10/110
98.0363636363636364円
約98.04円(売値)となるので
100-98.04
売値は 1.96円の損失となる。
106.30円(税込8%の場合)
●原価(税抜き)を計算する
106.30-106.30*8/108
98.4259259259259259円
約98.43円(売値)となるので
100-98.43
売値は 1.57円の損失となる。
[2023-01-22]18:42:58(+0900)
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10%消費税
100円=y
10円=税金
110円=x
x-x*10/110=y となる
80%控除と同じにする買値(税込価格)n
x-x*10/110=n-n*((10*8/10)/110)
x-x*10/110=n-n*(8/110)
x-x*10/110=n-n*8/110
x(1-1*10/110)=n(1-1*8/110)
x(1-10/110)=n(1-8/110)
(x(1-10/110))/(1-8/110)=n
8%消費税
100円=y
8円=税金
108円=x
x-x*8/108=y となる
80%控除と同じにする買値(税込価格)n
x-x*8/108=n-n*((8*8/10)/108)
x-x*8/108=n-n*((64/10)/108)
x-x*8/108=n-n*(6.4/108)
x-x*8/108=n-n*6.4/108
x(1-1*8/108)=n(1-1*6.4/108)
x(1-8/108)=n(1-6.4/108)
(x(1-8/108))/(1-6.4/108)=n
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90%控除と同じにする買値(税込価格)n
10%消費税
x-x*10/110=n-n*((10*9/10)/110)
(x(1-10/110))/(1-9/110)=n
8%消費税
x-x*8/108=n-n*((8*9/10)/108)
x-x*8/108=n-n*((72/10)/108)
x-x*8/108=n-n*7.2/108
(x(1-8/108))/(1-7.2/108)=n
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上記は個人的な見解です
2023年01月28日改訂
2023年01月22日